今年も東日本大震災復興支 援ツアーが実施された。今回は 釜石まで足を伸ばした。
「津波てんでんこ」をそのまま 共通語に置き換えるとしたら「津波はめいめい」「津波は各自」となる。これを防災 教訓として解釈すると「津波が来たら、取るものも とりあえず、肉親にもかまわずに、各自てんでんばらばらに一人で高台へ逃げろ」ということになる。
この言葉は、「自分の命は自分で守る」ことだ けではなくて「自分たちの地域は自分たちで守 る」という主張も込められている。緊急時に災害 弱者(子ども・老人)を手助けする方法などはあらかじめ話し合って決めておく事、すなわち「他人を置き去りにしてでも逃げようというのではなく、あらかじめ互いの行動をきちんと話し合っておくことで離ればなれになった家族を探したり、とっさの判断に迷ったりして逃げ遅れ るのを防ぐ」ことが第一ということである。ばらばらに自分だけでも逃げるという行為はその意 思を共有することで互いを探して共倒れする事のないようにという約束事である。
この「津波てんでんこ」を標語に防災訓練を受けていた岩手県釜石市内の小中学生のうち、当日学校 に登校していた生徒全員が生存し、話題となった。
地震の直後から教師の指示を待たずに避難を開始。「津波が来るぞ、逃げるぞ」と周囲に知らせ ながら保育園児のベビーカーを押し、年寄りの 手を引いて高台に向かって走り続け、全員無事に避難することができた。地元では、奇跡ではなく、日頃の取組の積み重ねだという。
震度七の地震に遭うことは日本のどこにいても覚悟しなければならない。そこで「地震が起こったらどういう行動をとるべきか」大船渡の津波伝承館で体験を聞いてきた。
震度七の地震では全く動けない、体を支えるのがやっと。火を消しに行くことは無理、火事にならなかったらラッキー。揺れがおさまったら、「ガスを切り、まず水を貯める」。この水は「トイレ用」。風呂、バケツ、シンク、桶、何でもいいから 出来る限り水を貯めること。今のトイレは殆どが水洗だから水がなくては流れない。水洗トイレ一回にバケツ二杯が必要。
次に「ブレーカーを落とす」必ず停電するからその後の通電後に火事になることが多い。
次に家の中でも靴を履く。裸足だとガラスで足を切る。医者にもすぐにはかかれない。一日の半分は夜。暗い中で地震に遭うのも五十パーセントの確率。足元には気を付ける。
又、地震が起こる前の準備も怠りなくしたいも の。しかし、できていない人が多い。(5回生)